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存命
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ながらへ
樂みに此世に
存命べきや
何卒妾しへも
自害仰付られ度と願はれければ越前守是を
存命し
悩の夢の
曲節も見るによしなみ
存命孝行の
嫁に苦勞をさせんよりは
寧死ぬるぞ
増ならん今宵の留守を幸ひに首を
縊て死なんものと
四邊を
探り廻りけるに
不※細帶の手に
障れば是幸ひと
手繰寄枕元なる柱の根へ
夜着布團を
我故に
何時迄か苦しめて世に
存命んよりはとて
密に首を
縊て死したりしに此姑に一人の娘ありて我が母を嫁の
締殺したるならんと思ひ時の
鎭臺へ訴へ出けるに鎭臺
不詮議にて孝行なる嫁を