妹君いもとぎみ)” の例文
春枝夫人はるえふじんわたくし後方うしろに、愛兒あいじをしかといだきたるまゝ默然もくねんとしてことばもない、けれど流石さすが豪壯がうさうなる濱島武文はまじまたけぶみつま帝國軍人松島海軍大佐ていこくぐんじんまつしまかいぐんたいさ妹君いもとぎみほどあつて、ちつと取亂とりみだしたる姿すがたのなきは
じたい、関白家の妹君いもとぎみを、室に入れるなども、師直に大野心があるからだ。おそらく彼は他日、その勢威をッて、錦小路殿をも蹴おとし、副将軍の座をうかがっているのではないか。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
で、何かの座談にでも「……近ごろ、都のお妹君いもとぎみは?」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
母は二条前関白の妹君いもとぎみだった。十三歳であったという。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)