おつ)” の例文
一番高い六銭の石鹸ナ、あれは一グロス二両と四貫だ。あの品が躰裁がおつに出来てるんで素人しろうとが惚込んで三ダースや四ダースは直ぐ売れる。
貧書生 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
「安」と起き上がった文次、「われあおつう隠し立てをするぜ。てめえをまいたお蔦あ俺が突きとめてあらあ。これからばっさり網を打ちに行くんだが、ま、そこの御用帳をおろして来い」
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
生涯を学問に貢献しやうといふ先生が嬢様のお気に入らうと頭髪あたま仏蘭西フランス風とかに刈つて香水をなすりつけコスメチツクで髯を堅め金縁目鏡に金指環でおつウ容子振つたさまは堪らない子。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)