ひめ)” の例文
ふた親は常にひめにいって聴した。「東国では、あなたが、あの偉大な山の祖慫神おやのかみさまの一番の孫なのですよ」
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ひめは、幼いときから、礼儀作法を仕込まれた。女のたしなみになる遊芸の道も仕込まれた。しかし最もしつけに重きを置かれたのは生活の調度の道だったことは、ふた親の性格からして見易き道理であった。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)