じよ)” の例文
かのじよの噂を百瀬から聞くだけでもよい。もしも、その嫁いだ先の農家というのを、遠くからでも眺めることができたら、いくらか気がすむのではないか。
光は影を (新字新仮名) / 岸田国士(著)
感情家のじよは屹度さうしたら此方の兵士を見のがすだらう、そのうちに此方が兵士を持つてゐることも忘れて了ふだらう——なんて途方もないことを私は苦しまぎれに考へたのであります。
青白き公園 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)