女餓鬼めがき)” の例文
女餓鬼めがきの官女のような母親はそこで食味に執しながら、一人息子が何でもよいたつきの業を得て帰って来るのを待っている。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
寺寺てらでら女餓鬼めがきまをさく大神おほみわ男餓鬼をがきたばりてまはむ 〔巻十六・三八四〇〕 池田朝臣
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
寺寺てらてら女餓鬼めがきまおさく大神おおみわ男餓鬼おがきたばりてその子生まはむ (池田)
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
貧寒な拓本職人の家で、女餓鬼めがきの官女のような母を相手にみじめな暮しをするより、若い女のいる派手でにぎやかな会席を渡り歩るいてる方がその日その日を面白く糊塗ことできて気持よかった。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)