女人をみな)” の例文
かれ大坂の山口に到りましし時に、女人をみな遇へり。その女人の白さく、「つはものを持てる人ども、さはにこの山をへたれば、當岐麻道たぎまぢ一一より𢌞りて、越え幸でますべし」
ふとまどより見おこせたるに、やゝ程とほくへだてて女人をみなひとり、着けたるきぬ白う花のひまに照り映ゆるさまなり。かゝる境にいかでとあやしけれど、趨り出でゝ見むとすれば、はやう遁れき。
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
おのもおのものりたまひへて後に、その妹にりたまひしく、「女人をみな先立さきだち言へるはふさはず」とのりたまひき。然れども隱處くみどおこしてみこ水蛭子ひるこを生みたまひき
ここにその樂の日になりて、童女をとめの髮のごとその結はせる髮をけづり垂れ、そのみをば御衣みそ御裳みもして、既に童女の姿になりて、女人をみなの中に交り立ちて、その室内むろぬちに入ります。