女々めゝ)” の例文
そも一秒時毎に、なれと遠ざかりまさるなりなど、吾れながら日頃の雄々しき心はせて、を産みてよりは、世の常の婦人よりも一層ひとしほ女々めゝしうなりしぞかし。
母となる (新字旧仮名) / 福田英子(著)
おことこゝろさへかはらずば、女々めゝしい臆病心おくびゃうごゝろために、敢行してのくる勇氣ゆうきさへゆるまなんだら、此度このたび耻辱はぢのがれられうぞ。
決して女々めゝしくてはならぬと我とわが心を引立ひきたてるやうにしたが、要するに理想は冷やかにして人情は温かく、自然は冷厳にして親しみ難く人寰じんくわんは懐かしくして巣を作るに適して居る。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)