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大風呂敷
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おおぶろしき
ふりがな文庫
“
大風呂敷
(
おおぶろしき
)” の例文
蓋
(
けだ
)
し直接民衆の福利に即した政治家は地味であり、
大風呂敷
(
おおぶろしき
)
の咢堂はそういう辛抱もできないばかりか、その実際の才能もなかった。
咢堂小論
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
いつも
饒舌
(
じょうぜつ
)
な
大風呂敷
(
おおぶろしき
)
を広げる古来名高い典型にたいして、北方のあらゆる人々の心のうちに潜んでる、本能的な反感の古い根があるのだった。
ジャン・クリストフ:12 第十巻 新しき日
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
すると彼の
癇癪
(
かんしゃく
)
が細君の耳に
空威張
(
からいばり
)
をする人の言葉のように響いた。細君は「手前味噌」の四字を「
大風呂敷
(
おおぶろしき
)
」の四字に訂正するに過ぎなかった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
新聞屋の
種取
(
たねと
)
りにと
尋来
(
たずねきた
)
るに逢ひてもその身丈夫にて人の顔さへ見れば
臆面
(
おくめん
)
なく
大風呂敷
(
おおぶろしき
)
ひろぐる勇気あらば願うてもなき自慢話の相手たるべきに
矢はずぐさ
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
服紗は
絹
(
きぬ
)
の美しい小さなもの、一方にはそまつな
大風呂敷
(
おおぶろしき
)
もあって、物を包むだけにしか使わぬが、服紗には物を包む以外のいろいろの使いみちがあった。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
萌黄
(
もえぎ
)
の
唐草
(
からくさ
)
模様の
大風呂敷
(
おおぶろしき
)
に包まれた
蒲団
(
ふとん
)
といったようなものを、庸三の頼みつけの車屋を
傭
(
やと
)
って運びこむと、葉子も子供たちを引き連れて、隣の下宿を引き揚げて行った。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
飛騨風な
背板
(
せいた
)
(
背子
(
せいご
)
ともいう)を背中に負い、その上に
行李
(
こうり
)
と
大風呂敷
(
おおぶろしき
)
とを載せていたが、何しろ半蔵の荷物はほとんど書物ばかりで重かったから、けわしい山坂にかかるたびに力を足に入れ
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
わたしは朝寝坊夢楽という落語家の弟子となり夢之助と名乗って
前座
(
ぜんざ
)
をつとめ、毎月師匠の
持席
(
もちせき
)
の変るごとに、引幕を
萌黄
(
もえぎ
)
の
大風呂敷
(
おおぶろしき
)
に包んで背負って歩いた。
梅雨晴
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
こうしてだんだんに荷繩を倹約した最後の形が、
大風呂敷
(
おおぶろしき
)
というものであった。これだけはまだ農民はもちいないが、村にはいってくる商人にはこれを利用する者が多い。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
風
常用漢字
小2
部首:⾵
9画
呂
常用漢字
中学
部首:⼝
7画
敷
常用漢字
中学
部首:⽁
15画
“大風呂敷”で始まる語句
大風呂敷包