“尋来”の読み方と例文
読み方割合
たずねきた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新聞屋の種取たねとりにと尋来たずねきたるに逢ひてもその身丈夫にて人の顔さへ見れば臆面おくめんなく大風呂敷おおぶろしきひろぐる勇気あらば願うてもなき自慢話の相手たるべきに
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
発句ほく案ずる事諸門弟題号の中より案じいだす是なきものなり、余所よそより尋来たずねきたればさてさて沢山成事なることなりといえり、予が云、我『あら野』『猿蓑さるみの』にてこの事を見出したり
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
いつか我が懶惰らんだの習ひにや馴れ染めけん、かつは日頃親しく尋来たずねきたる向島の隠居金子かねこ翁といふ老人のすすめもありてや、浮世の夢をよそに、思出多き一生を大久保の里にうず
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)