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大岡
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おほをか
うやまひ下を
憐みてすたれたるをおこしたへたるをつくろひ給ふ事
誠に
賢なりといふべし
扨大岡忠右衞門とて三百石にて
御書院番勤し
其後二百石
加増あつて五百石と成を越前守
家督を
見るより急ぎ
馳歸りて只今松平伊豆守殿
大岡越前守御同道にて
御館を
よく/\これ
察すべきことなり
舜も人なり
我も人なり智に
臥龍(孔明の事なり)
勇に
關羽の如きもの
當世の人になからんや
爰に有章院殿の御代
大岡越前守伊勢山田
奉行となりてかしこに至り
諸人公事に
彼地にて多く
裁許あり先年より
勢州路紀州領の
境論の
公事ありてやむ事なし山田奉行
替りのたび事にねがひ出るといへども今もつて
落着せず是は