大判おほばん)” の例文
その夏雄が晩年とこくと、しばしば枕もとへ一面に小判こばん大判おほばんを並べさせては、しけじけと見入つてゐたさうである。
点心 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
さゝに、大判おほばん小判こばん打出うちで小槌こづち寶珠はうしゆなど、就中なかんづく染色そめいろ大鯛おほだひ小鯛こだひゆひくるによつてあり。お酉樣とりさま熊手くまで初卯はつう繭玉まゆだま意氣いきなり。北國ほくこくゆゑ正月しやうぐわつはいつもゆきなり。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)