外城そとじろ)” の例文
ここをければ、八ごうさく、三のとりで、すべての外城そとじろかくへはむろん、ふもとへでもどこへでも自由に通りぬけることができる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——この山城やまじろは三だんぐるわおくとりでのものは毒水どくみずをのんでたおれたにしろ、まだ八ごう外城そとじろのものは、無事ぶじでなにも知らずにいるかも知れない」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
七月十五日から、総攻撃は開始され、猛烈な砲撃のもとに、忽ち、外城そとじろを破り、敵の水の手を破潰はかいすることに成功した。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
七月十七日といえば、四国在陣の将兵は、一ノ宮城へ総がかりを起して、その外城そとじろをやっと踏み破ったばかりの頃だ。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だが、さけんで反応はんのうがなかったように、そのかいがとおく八ごうへ鳴りひびいていっても、外城そとじろさくから、こたえきの合わせがいが鳴ってこなかった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)