塵程ちりほど)” の例文
平次の明察、もう塵程ちりほどの曇もありません。
御女中しゆの中へ御加へ下され御客樣の御給仕にても御させなされて下さりませと云ば亭主は打案うちあんじ夫は入ぬ御心配ごしんぱいなり御武家に御そだち成れし御身が宿屋の女の手傳てつだひも成まじ然ながら手前に然樣な心は塵程ちりほども有ねどもたくはへなくて滯留たいりうするは氣の毒と御心遣こゝろづかひが有てはかへつあしければ御言葉ことばしたがひ御きやくが多く手の足ぬ時は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)