堂衆どうしゅう)” の例文
この叡山には、三千の学僧と、なお、僧籍のない荒法師やら堂衆どうしゅうやら、世間を逃げてきた者たちが、随分と、一時の方便で、身を
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
叡山えいざんあたりでは、中間僧ちゅうげんそうや、堂衆どうしゅうをこきつかって、据膳すえぜん下げ膳で朝夕ちょうせきすんでいるか知らんが、当寺の学生寮がくしょうりょうでは、そんな惰弱な生活はゆるさん。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いまはめたが、検非違使けびいしをしていたみなもと為義ためよし。知ってるだろう。大治たいじ五年、あの人が、延暦寺えんりゃくじ堂衆どうしゅうの鎮圧にのり出したとき、四白の栗毛くりげにのっていた。相模栗毛さがみくりげとよんで、人も知るかれの愛馬だ。
いやまだ、そのほかにも、寺中の老幼、稚子ちご堂衆どうしゅうまで、ひと目に数えても百五十人に近かろうと思われる人々が、恐ろしげに、幼きは老いたる者へ、老いたるは若者へ、抱き合ったまますくんでいた。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると、実相院じっそういん朱王房しゅおうぼうという若い堂衆どうしゅうがいった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)