はてし)” の例文
正にこれ、はてしも知らぬ失恋の沙漠さばくは、濛々もうもうたる眼前に、うるはしき一望のミレエジは清絶の光を放ちて、はなはゆたかに、甚だあきらかに浮びたりと謂はざらん
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
をんな節操せつそうことにくれいことこひあいことをんなは二度目どめこひ持得もちうるかとことをんな最初さいしよこひわするかとことなど、れかられへとちからにもおよばぬ問題もんだいはてしなくわたしくるしめる。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)