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垠
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はてし
正にこれ、
垠も知らぬ失恋の
沙漠は、
濛々たる眼前に、
麗き一望のミレエジは清絶の光を放ちて、
甚だ
饒に、甚だ
明かに浮びたりと謂はざらん
哉。
女の
節操と
云ふ
事、
肉と
霊と
云ふ
事、
恋と
愛と
云ふ
事、
女は二
度目の
恋を
持得るかと
云ふ
事、
女は
最初の
恋を
忘れ
得るかと
云ふ
事など、
其れから
其れへと
力にも
及ばぬ
問題が
垠なく
私を
苦しめる。