“土気色”の読み方と例文
旧字:土氣色
読み方割合
つちけいろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
顔色は土気色つちけいろに沈んでいるのに、眼だけは火がついたようにギラギラと光り、瀬戸の古丼を突きだしながらうわずったような声で
顎十郎捕物帳:08 氷献上 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
何とも云えぬ恐怖の表情、土気色つちけいろの顔、鼻の頭に浮んだ玉の油汗、子供等は嘗つて、この様に恐ろしい父親の顔を見たことがなかった。
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
するするけ出してせるだに、手許てもとあかるくなって、みんなの顔が土気色つちけいろになって見えてよ、が白うなったのに、かじにくいついた、えてものめ、まだ退かねえだ。
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)