“嗜欲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しよく91.7%
きよく8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一般の英国人はそれ等の点に仏蘭西フランス人程の興味を持つて居ないらしく、一嗜欲しよくみたせばると云つた風に食事の時間迄が何となくせはしげだ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
さらに、それをおもうたびに、まるでショウ・ウィンドウの向うの一皿料理を見るみたいな、それに手のとどかぬ焦躁しょうそうと猛烈な嗜欲しよくと絶望とをかんじるのだ。
煙突 (新字新仮名) / 山川方夫(著)
だから、代助は今日迄、自分の脳裏に願望ぐわんもう嗜欲きよくが起るたびごとに、是等の願望ぐわんもう嗜欲きよくを遂行するのを自己の目的として存在してゐた。二個の相容れざる願望ぐわんもう嗜欲きよくが胸に闘ふ場合も同じ事であつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)