唐獅子からしし)” の例文
手摺てずれた古い漆塗りの廻廊を過ぎ、階段をうしろにして拝殿の堅い畳の上に坐って、正面の奥はるかには、金光燦爛きんこうさんらんたる神壇、近く前方の右と左には金地きんじ唐獅子からししの壁画
霊廟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
天火てんびのふる祭の晩の神前に幾つとなくかかぐる牡丹の唐獅子からししの大提燈は、またわかい六騎ロツキユの逞ましい日に燒けたかひなに献げられ、霜月親鸞上人の御正忌となれば七日七夜の法要は寺々の鐘鳴りわたり
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
ゑばに飽きたる唐獅子からしし
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
刻みさしつる唐獅子からしし
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
支那彫しなぼり唐獅子からしし
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)