吾妹わぎも)” の例文
おもほそり寂し吾妹わぎも浅茅生あさぢふの露けき朝は裾かかげけり (四八頁)
文庫版『雀の卵』覚書 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「今は吾は死なむよ吾妹わぎも逢はずしておもひわたれば安けくもなし」(巻十二・二八六九)、「よしゑやし死なむよ吾妹わぎも生けりとも斯くのみこそ吾が恋ひ渡りなめ」(巻十三・三二九八)というのがあり
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
逢崎おうさきは名にこそありけれはしけやし吾妹わぎもが家は雲井かくりぬ
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
相見ずて長くなりぬこの頃は如何いか好去さきくやいぶかし吾妹わぎも
パンドラの匣 (新字新仮名) / 太宰治(著)
あさごろもきればなつかしくにいもせの山に麻まく吾妹わぎも
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
くろざやの まさづこ吾妹わぎも
ほとほとに戸を去りあへず泣きし吾妹わぎも早や去りけらし日の傾きぬ
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
相見ずて長くなりぬ此頃は如何に好去さきくやいぶかし吾妹わぎも
パンドラの匣 (新字新仮名) / 太宰治(著)
父母の裂けしころものほころびを縫ふ針すらも無きを吾妹わぎも
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
代々木の白樫しらかしがもと黄楊つげがもと飛びてりきし栗鼠りす吾妹わぎも
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)