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向家
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むかい
ふりがな文庫
“
向家
(
むかい
)” の例文
それから血に染まった匕首と両手を、
向家
(
むかい
)
のペンペン草を生やした屋根の上の青空の方向に高く挙げて力一パイ叫んだ。悲痛な甲高い声で
骸骨の黒穂
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
お
向家
(
むかい
)
の御門の暗い
軒燈
(
けんとう
)
の陰から、真白な、怖い顔をさし出して、こちらを見ている母親の顔が見つかった。
人の顔
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
しかもここには江戸ッ子のあらゆる階級を網羅しているので、こちらには立ちん坊、そっちには
俥
(
くるま
)
屋、隣りには呉服屋の旦那、
向家
(
むかい
)
には請負師といった風である。
街頭から見た新東京の裏面
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
……その癖、姫草さんはトテモ横暴で、汚れ物や何かもスッカリ私に洗濯おさせになりますし、
向家
(
むかい
)
のお
蕎麦
(
そば
)
屋の若い人を呼ばれる時にも妾をお使いに遣られます。
少女地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
彼女は
向家
(
むかい
)
の
蕎麦屋
(
そばや
)
にいる活弁上りの出前持を使って電話をかけさせておったものだそうで、白鷹助教授に化けて東京から電話をかけたのもその弁公だったそうである。
少女地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
お隣りのお
土蔵
(
くら
)
の壁だの、おうちの台所の天井だの、お
向家
(
むかい
)
の御門の板だの、梅の木の枝だの、木の葉の影法師だのをヨ——ク見ていると、いろんな人の顔に見えて来てよ。
人の顔
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「ヘエ。アナタ。
向家
(
むかい
)
の煙草屋の二階だす。あの二階に下宿して御座った
別嬪
(
べっぴん
)
さんなあ!」
山羊髯編輯長
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
窓の外を覗くと、往来には
夕暗
(
ゆうやみ
)
の色が
仄
(
ほの
)
かに漂い
初
(
そ
)
めている。
向家
(
むかい
)
の瓦屋根の上を行く茶色の雲に反映する光りを見ると、太陽は殆んど地平線下に沈みかけているようである。
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
お
向家
(
むかい
)
だの、お
隣家
(
となり
)
だの、おうちのお庭にあるゴミクタだの、石ころだのが、いろんな人の顔になって、いくつもいくつも見えて来るの……ソウシテネ……それをヤッパシじいっと見ていると
人の顔
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
向
常用漢字
小3
部首:⼝
6画
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
“向”で始まる語句
向
向日葵
向島
向側
向後
向背
向脛
向直
向合
向柳原