“向々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むきむき66.7%
むき/\33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これを概するに、荷を負うけだものにもそれぞれ向々むきむきがあって、馬は平原によろしく、象は藪林に適し、砂漠に駱駝、山岡に驢がもっともよく役に立つ。
嶺松寺の表石とはどんな物であったか知らぬが、あるいは牙髪塔がはつとうたぐいででもあったか。それはともかくも、その石の行方も知りたい。心当りの向々むきむきへ問い合せて見ようといった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
都築外記つゞきげきは願の筋有ば其支配の役人より向々むき/\の役人へ願ひ出よと差戻さしもどせど三五郎は猶さし出し其御役人方御取上げ御座らぬによりよんどころなく貴所あなたさまへ御願ひ申上ますとてうごかねば籤九度山どやま目付めつけ中村主計かずへはイヤ外記げき殿それは取上るに及びますまい打捨うちすてて歸られよと云を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)