吊瓶つるべ)” の例文
見渡すかぎり路の左右にうちつづいた、その黄金色こがねいろのほのかな反射の明るみは、密雲にとざされたこの日の太陽が、はや空の高みを渡り了つて、吊瓶つるべ落しに落ちてゆく午後の時刻を示してゐる。
艸千里 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
(6)旧約伝道の書第十二章第六—七節、「しかる時には銀の紐は解け金の盞は砕け吊瓶つるべは泉の側にやぶ轆轤くるまいどかたわられん、しかしてちりもとごとく土に帰り霊魂たましいはこれをさずけし神にかえるべし」