双葉ふたば)” の例文
旧字:雙葉
それは爽やかな快活なみどり色で、彼の聯想は白く割れた種子を裂開きりひらいて突出した豆の双葉ふたばの芽を、ありありと思ひ浮べさせた。
今まさに、それは甘い大水に呑まれかゝつてゐる——双葉ふたばは水に沈みつゝある——甘美な毒が、その双葉を腐らせつゝある。
彼の「センダンは双葉ふたばより香ばし」と唱うる「せんだん」はすなわち栴檀でそれはれんの「せんだん」ではない。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
(これこそ、双葉ふたば栴檀せんだんだ)まったく、十八公麿の才能は、群をぬいていた。むしろ、余りにも、ほかの児童と、かけ離れ過ぎているくらいなのである。で児童のうちにも、嫉妬しっとはある。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
後年世界を驚かした仕事はもうこの時から双葉ふたばを出し初めていたのである。
アインシュタイン (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
磐城いわき双葉ふたば幾世橋きよはし村大字棚塩たなしお字ドブ谷地
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
磐城双葉ふたば浪江なみえ町大字川添字間々内
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
磐城いわき双葉ふたば郡大久村大字小久字加々部
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)