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双手
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りょうて
ふりがな文庫
“
双手
(
りょうて
)” の例文
旧字:
雙手
女は顔に
双手
(
りょうて
)
の
掌
(
てのひら
)
を当てていた。それはたしかに泣いているらしかった。彼はもう
夕飯
(
ゆうめし
)
のことも忘れてじっとして女の方を見ていた……。
蟇の血
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
父は風呂で
火照
(
ほて
)
った顔を
双手
(
りょうて
)
でなで上げながら、大きく
気息
(
いき
)
を吐き出した。
内儀
(
おかみ
)
さんは座にたえないほどぎごちない思いをしているらしかった。
親子
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
女は顔をあげて、漁師の顔を一眼見て、何も云わずにちらと悲しそうな表情を見せて、
双手
(
りょうて
)
を
膝
(
ひざ
)
のあたりに重ねるようにしてお辞儀をした。
月光の下
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
ベルセネフの
双手
(
りょうて
)
が肩に来た。エルマはまた鞭をふろうとしたがもうその隙がなかった。エルマは抱きすくめられてしまった。彼は大声を出して叫んだ。
警察署長
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
妹はその
後
(
あと
)
をじっと見送っていたが、婢の姿が見えなくなると少年の
後
(
うしろ
)
へ
廻
(
まわ
)
って
双手
(
りょうて
)
をその肩に軽くかけ、何か小さな声で云いだしたが讓には聞えなかった。
蟇の血
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
女はコップを投げるように置いて、立って来て讓の肩に
双手
(
りょうて
)
を軽くかけて押えるようにした。
蟇の血
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
クラネクはエルマを
掴
(
つか
)
んだ手を緩めて、その手を軽く女の
双手
(
りょうて
)
にかけた。
警察署長
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
洋服の男はそう云って思いだしたように
双手
(
りょうて
)
を
兜衣
(
かくし
)
に入れた。
港の妖婦
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
“双手”の意味
《名詞》
双 手(そうしゅ、もろて)
両手。
(出典:Wiktionary)
双
常用漢字
中学
部首:⼜
4画
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
“双”で始まる語句
双
双六
双生児
双方
双眸
双子
双眼鏡
双親
双肌
双児