じる)” の例文
あの晩携えていた三本錐さんぼんぎりさきで傷つけたらしく、道のおぼじるしが引っ掻いてあった。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
中央にはヤマ一とかカネ三とかの店じるし、朝晩小僧さんが六尺柄の暖簾掛けでかけはずし、これも一つの商店気分で、町内一列、同時にやはり紺木綿へ屋号染抜きの日除けを店先へ張る。
明治世相百話 (新字新仮名) / 山本笑月(著)
「旦那あの娘はめんはいいようだが、本当はきじるしですぜ」
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これは、ことによるときじるしかな?
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)