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半晌
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はんとき
ふりがな文庫
“
半晌
(
はんとき
)” の例文
なにかの物あたりであろうというので、まず
型
(
かた
)
のごとき手当てを施したが、由松は手足が
痙攣
(
けいれん
)
して、それから
半晌
(
はんとき
)
ばかりの後に息を引き取った。
半七捕物帳:39 少年少女の死
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
お役目柄、御奉行様は
半晌
(
はんとき
)
でも対座なさりますれば必ず相手の人物をお見抜き遊ばす方でございます。
殺された天一坊
(新字新仮名)
/
浜尾四郎
(著)
瀧口胸愈〻轟き、氣も
半
(
なかば
)
亂れて飛ぶが如く
濱邊
(
はまべ
)
をさして走り行く。雲に聳ゆる高野の山よりは、眼下に
瞰下
(
みおろ
)
す和歌の浦も、歩めば遠き十里の郷路、元より一
刻
(
こく
)
半晌
(
はんとき
)
の途ならず。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
と、三は呆るる事
半晌
(
はんとき
)
ばかり、何をか自問自答の末、急にしよげたる調子にて。
誰が罪
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
雪江がお霜に誇ればお霜はほんとと口を明いてあきるること
曲亭流
(
きょくていりゅう
)
をもってせば
半晌
(
はんとき
)
ばかりとにかく大事ない顔なれど
潰
(
つぶ
)
されたうらみを言って言って言いまくろうと俊雄の跡をつけねらい
かくれんぼ
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
▼ もっと見る
忠通は
半晌
(
はんとき
)
ほども前にこの難題を女たちの前に提出して置いて、しばらく自分の居間へ立ち戻っていたが、もうよい頃と思って又出直して来ると
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
たとい
半晌
(
はんとき
)
一晌でも、将軍家のおそばに召し出され、若狭の局という名をも給わるからは、これで出世の望みもかのうた。死んでもわたしは本望じゃ。
修禅寺物語
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
どんな相談をかけられたか知らないが、
半晌
(
はんとき
)
ほどの
後
(
のち
)
にここを出て来たお菊の顔色は水のようになっていた。
黄八丈の小袖
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
半晌
(
はんとき
)
あまりも過ぎて、兼吉は再び出ていった。文字春はこわごわながら
門口
(
かどぐち
)
へ出て見ると、近所の人達もみな
門
(
かど
)
に出てなにか頻りにいろいろの噂をしていた。
半七捕物帳:16 津の国屋
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
お絹がほんとうに人心地の付いたのはそれから
半晌
(
はんとき
)
ばかりの後で、医者はやはり暑気あたりだといった。
両国の秋
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それから
半晌
(
はんとき
)
ほども過ぎた。塀の内には蝉の声もいつか衰えて、初秋のうすい日影は霧につつまれたように暮れかかった。屋敷町の門前にも盆燈籠を売るあきんどが通った。
箕輪心中
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それを拝もうとするには、どうしても気長に
半晌
(
はんとき
)
ぐらいは待っていなければならない。それには丁度いい時候ですから、夕涼みながらに山の手は勿論、下町からも続々参詣に来る。
半七捕物帳:66 地蔵は踊る
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
かくて
半晌
(
はんとき
)
も過ぎると、
何
(
いず
)
れも漸く
飽
(
あき
)
が来て、思わず頭を
低
(
た
)
れると、あたかもその途端に石がバラリと落ちるという工合で、どうしても上に物あって下の挙動を窺っているとよりは見えぬ。
池袋の怪
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
主人が節句の登城の前日に、たとい
半晌
(
はんとき
)
でも屋敷をぬけてこうして見舞いに来たことが、彼の不実でないという十分の証拠にはならないらしく、どの人も彼に対して冷たいような眼を向けていた。
両国の秋
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
酉の刻にはもう
半晌
(
はんとき
)
もあるまいよ。
蟹満寺縁起
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
半
常用漢字
小2
部首:⼗
5画
晌
部首:⽇
10画
“半晌”で始まる語句
半晌計
半晌擡身