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匍匐
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はらばい
ふりがな文庫
“
匍匐
(
はらばい
)” の例文
入違いに二人の男、どかどかと
上込
(
あがりこ
)
み、いきなり一人が
匍匐
(
はらばい
)
になれば、一人は
顎
(
あご
)
を膝に載せて
脛
(
すね
)
を抱え、「ねえ、おい素敵に
草臥
(
くたび
)
れたな。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
隠士も市の大路に
匍匐
(
はらばい
)
ならびをろがみ
奉
(
まつ
)
る雲の上人
曙覧の歌
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
後
(
うしろ
)
に置いた腰掛台の上に、一人は
匍匐
(
はらばい
)
になって、
肱
(
ひじ
)
を張って長々と伸び、一人は横ざまに
手枕
(
てまくら
)
して
股引
(
ももひき
)
穿
(
は
)
いた脚を
屈
(
かが
)
めて、
天窓
(
あたま
)
をくッつけ合って大工が寝そべって居る。
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
世を
憚
(
はばか
)
る監視中の顔をあてて、
匍匐
(
はらばい
)
になって見ていた、
窃盗
(
せっとう
)
、万引、
詐偽
(
さぎ
)
もその時
二十
(
はたち
)
までに
数
(
すう
)
を知らず、ちょうど先月までくらい込んでいた、巣鴨が十たび目だという
凄
(
すご
)
い女
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
不用意にして採集して来たことに思い及ぶと同時に、名は知るまいといって誇ったのを、にわかに恥じて、
差翳
(
さしかざ
)
した高慢な虫眼鏡を引込めながら、行儀悪くほとんど
匍匐
(
はらばい
)
になって
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
突然
(
いきなり
)
匍匐
(
はらばい
)
になりて
頬杖
(
ほおづえ
)
つき、貞子の顔を上眼にじろじろ。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“匍匐”の意味
《名詞》
匍匐(ほふく)
腹這いになること。
腹這いで手と足で這って進むこと。
(出典:Wiktionary)
“匍匐”の解説
匍匐(ほふく)は、伏せた状態で移動することをいう。
(出典:Wikipedia)
匍
漢検1級
部首:⼓
9画
匐
漢検1級
部首:⼓
11画
“匍匐”で始まる語句
匍匐出
匍匐臥
匍匐膝行