動静どうせい)” の例文
旧字:動靜
「おい、金博士の動静どうせいについてのニュースはないのか。すくなくとも一巻のニュース映画になるくらいのものは持って来い」
「ぼくらは早く海蛇うみへびらの動静どうせいが知りたいのです、そして今後の方針を定めなければならない、おじさん、左門洞にのがれるまでの話をしてください」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
杉戸一枚の両側に、喬之助と壁辰——ともに、呼吸いきらして、相手の動静どうせいをうかがっている。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そこだ、けさ海蛇うみへびたちはホーベスと、鉄砲玉てっぽうだまのロックにぼくの番を命じて、諸君らの動静どうせいをさぐりに出てしまった。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
つまり肉眼で見えぬ光線を室内に送って置いて、室内の人々の動静どうせいを赤外線映画に収めてしまう。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
翌朝イバンスは、富士男、ドノバン、ゴルドンの三人をともなって、敵の動静どうせいをさぐりに洞外に出た。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
そこでいよいよ松山虎夫変死事件の詮議せんぎがはじまることとなった。帆村探偵は、松山たちの動静どうせいにつき、その夜見ていたままを、雁金かりがね検事と、河口かわぐち捜査課長とに説明した。
麻雀殺人事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
実は先刻部下に命じて置いた龍子の動静どうせい報告がきた上で、もすこしくわしく考えてみたい。……
省線電車の射撃手 (新字新仮名) / 海野十三(著)