力草ちからぐさ)” の例文
力草ちからぐさ漸々やう/\と山へ這上はひあがりて見ば此はいかに山上は大雪おほゆきにて一面の銀世界ぎんせかいなり方角はうがくはます/\見分がたく衣類いるゐには氷柱つらゝさがしほぬれし上を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それでは親に済むまいとか、おかみに済むまいとか、神様に済むまいとか、仏に済むまいとか、天帝に済むまいとか云おうとしても、どれもこの女につかまえさせる力草ちからぐさにはならない。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
放れつゝ夫九助が命乞いのちごひと思ふ計りの力草ちからぐさ島田宿迄一息に來りし頃は夜も戌刻いつゝ水田屋へこそ着にけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)