えら)” の例文
女の事だから連て来て少しおどし附ればベラベラと皆白状する、うだえらい者だろう(大)実に恐入ったナア、けどが其宿は何所に在るのだ築地の何所いらに
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
是を脊負うのはえらい者だといって手下の者が皆寄ったが持てぬから「手前てめえこれを脊負って歩くか」「歩けますが、此の通り足をらしたから仕様が有りません」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
お紺の証言で陳施寧が罪人と云う事から殺された本人の身分殺された原因残らず分りました(荻)それは実に感心だ谷間田もえらいが、大鞆も剛い者だ(谷)エ大鞆が何故剛い—
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
榊原藩でございますと云ったそうだが、面部かおに疵を受けた、総髪そうはつえらい奴で
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
フ今に後悔する事も知らずに—夫にしても理学論理学の力はえらい者だ、タッた三本の髪の毛を宿所の二階で試験して是だけの手掛りが出来たから実に考えれば我ながら恐しいナア
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)