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前刻
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せんこく
ふりがな文庫
“
前刻
(
せんこく
)” の例文
立派にいふて除けるつもりなりしも、涙の玉ははらはらはら、ハツト驚くお糸の
容子
(
かほ
)
に、
前刻
(
せんこく
)
より注意しゐたる義父は、これも堪へず張上げたる声を曇らし
心の鬼
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
へい、お客様
前刻
(
せんこく
)
は。……本宅でも
宜
(
よろ
)
しく申してでござりました。お手廻りのものや、何やかや、いずれ明日お届け申します。
一餉
(
ひとかたけ
)
ほんのお弁当がわり。お茶と、それから
臥
(
ふせ
)
らっしゃるものばかり。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お糸は我が家ながら
閾
(
しきゐ
)
も高くおづおづと伯父の
背後
(
うしろ
)
に隠れゐたるに、案じるよりは生むが易く、庄太郎は
前刻
(
せんこく
)
の気色どこへやら、身に覚えなきもののやうなる顔付にて
心の鬼
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
根に軽く
築
(
つ
)
いた
草堤
(
くさづつみ
)
の蔭から、黒い髪が、
額
(
ひたい
)
が、鼻が、口が、おお、赤い帯が、おなじように、
揃
(
そろ
)
って、二人出て、
前刻
(
せんこく
)
の
姉妹
(
きょうだい
)
が、黙って……
襟肩
(
えりかた
)
で、少しばかり、極りが悪いか、むずむずしながら
若菜のうち
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
前
常用漢字
小2
部首:⼑
9画
刻
常用漢字
小6
部首:⼑
8画
“前”で始まる語句
前
前後
前途
前方
前垂
前様
前栽
前屈
前掛
前兆