切腹せっぷく)” の例文
こういって、為朝ためともはそのままうちにかえって、自分じぶん居間いまにはいると、しずかに切腹せっぷくしてんでしまいました。
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「あなたがあんまりご無沙汰ぶさたをしていらっしゃるから、呼び出して切腹せっぷくおおせつけるのかもしれませんよ」
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
それはどうかおおさめをねがいます。私どもの王からの贈物おくりものでございますから。おおさめくださらないと、また私はせがれと二人で切腹せっぷくをしないとなりません。さ、せがれ。おいとまをして。さ。おじぎ。
貝の火 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
はずかしめらるる場合はいくらでもあり得る。そのさい一々切腹せっぷくしていた日には命が続くまい。
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)