其裾そのすそ)” の例文
又は人の父を喰殺くひころしてその父にばけて年をたるに、一日その子山に入りてくはるに、おほかみきたりて人の如く立其裾そのすそくはへたるゆゑをのにて狼のひたひきり、狼にげりしゆゑ家にかへりしに
風呂敷から血に染つた片腕を出された時には、社長も顔色を失つて、逃げ掛けたサウですが、其裾そのすそとらへて悲惨なる労働者の境遇を説き、資本家制度の残忍暴戻ばうれいを涙をふるつて論じたのには
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
又は人の父を喰殺くひころしてその父にばけて年をたるに、一日その子山に入りてくはるに、おほかみきたりて人の如く立其裾そのすそくはへたるゆゑをのにて狼のひたひきり、狼にげりしゆゑ家にかへりしに