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其行列
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そのぎやうれつ
『お
出で、そんなら!』と
女王樣が
聲高に
申されました。
愛ちやんは
其行列に
加はつたものゝ、これから
何うする
事かと
大層怪訝がつて
居ました。
遲しと
待れける頃は
享保十一
丙午年四月十一日天一坊は
供揃ひして御城代の
屋敷へ
赴むく
其行列には先に
白木の
長持二
棹萌黄純子に
葵御紋付の
油箪を
以て
彌々明十日大坂表御出立明後十一日京都御着の思召なれば
其用意有べしと
認め送れり頃は享保十一丙午年六月十日の
早天に大坂
渡邊橋の旅館を出立す
其行列以前に倍して
行粧善美を