光吉こうきち)” の例文
ノッポは光吉こうきちのあだ名だった。かれは成績せいせきも級一番だが、体格たいかくもだんぜんずばぬけていた。ちびの内藤ないとうなぞは、かれのかたくらいしかない。
美しき元旦 (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)
早手廻はやてまわしに、若主人の笹木光吉こうきちというのを同道どうどうして参りました。ここに大体の聞書ききがきを作って置きました」
省線電車の射撃手 (新字新仮名) / 海野十三(著)
千穂子との間に、太郎たろう光吉こうきちと云う子供があった。あとに残った千穂子は、隆吉の父親の与平の家に引きとられてくらすようになり、骨身をおしまず千穂子は百姓ひゃくしょう仕事を手伝っていた。
河沙魚 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
「ほんとにわかったのかえ。いい着物が着られないから学校の名誉めいよがあげられないなんて、かりにも考えるようではだめですよ、光吉こうきち。」
美しき元旦 (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)
光吉こうきちです」
省線電車の射撃手 (新字新仮名) / 海野十三(著)
光吉こうきちの父親は鉄道の駅員えきいんだったが、五年まえに事故じこのために殉職じゅんしょくした。その後、母は、女手おんなでひとつで光吉こうきちをいままでそだててきたのだった。
美しき元旦 (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)