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余裕綽々
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よゆうしゃくしゃく
ふりがな文庫
“
余裕綽々
(
よゆうしゃくしゃく
)” の例文
何にしても戦争最中で明日も知れない命です。あなたが髪の毛の保存法を手帳に書き留めたには敬服しました。
余裕綽々
(
よゆうしゃくしゃく
)
でしたな
親鳥子鳥
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
そして、結局は昨日に比べてはるかに
傲慢
(
ごうまん
)
な豹一に
呆
(
あき
)
れてしまった。彼女の傲慢さの上を行くほどだったが、しかし彼女は
余裕綽々
(
よゆうしゃくしゃく
)
たるものがあった。
雨
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
まずそれだけこの安土は、平和の
余裕綽々
(
よゆうしゃくしゃく
)
たりで、四民を安からしめておるわれらの寸功もありといえましょうか。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もし明るい日で見たら、彼の
面
(
かお
)
の色も
余裕綽々
(
よゆうしゃくしゃく
)
として子供を相手にしているほどに見えたかも知れません。
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
彼は
余裕綽々
(
よゆうしゃくしゃく
)
たるもので、右から襲い左から飛びかかりグルリと廻って背後から襲う。
鼠
(
ねずみ
)
を捕えた猫のように最初に致命的の一撃を加え、弱って次第に死ぬのを待ち最後に
止
(
とど
)
めを差そうとするのだ。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
「信ずべき筋によれば」参謀の声は、
余裕綽々
(
よゆうしゃくしゃく
)
たるものがあった。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「しかし
余裕綽々
(
よゆうしゃくしゃく
)
たるものだね。千円も倒されていながら、そこの家の娘を美人と見届けて来るんだから胆が据っている」
勝ち運負け運
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
遥かに続く追手の
罵
(
ののし
)
る声、
松明
(
たいまつ
)
の光、さながら絵に見る捕物をそのままの思いで、
余裕綽々
(
よゆうしゃくしゃく
)
として走りながらも、ただ一つ残念なことは、あの炉辺に横座に構え込んで
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「はい。このたびの甲州入りは、時も春、
峡山
(
きょうざん
)
の花見にひとしい。帰途は東海道に出、富士見物の御予定などと——これは侍側の方々から伺ったことですが、
余裕綽々
(
よゆうしゃくしゃく
)
たる御陣中の様であると承りました」
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
最初の手合せで、しかも江戸に一流の名ある道場の主人公その人を敵に取りながら、その敵を眼中におかず、
余裕綽々
(
よゆうしゃくしゃく
)
たるその態度。構え方に一点の隙を見出すことができない。
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「無論冗談です。
余裕綽々
(
よゆうしゃくしゃく
)
たるものでしょう?」
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
余
常用漢字
小5
部首:⼈
7画
裕
常用漢字
中学
部首:⾐
12画
綽
漢検1級
部首:⽷
14画
々
3画
“余裕”で始まる語句
余裕