何卒どう)” の例文
わしも初は進まなかったが考えてみると娘の為め細川の為め至極良縁だと思う、何卒どう貴所あなたその媒酌者なこうどになってくれまいかとの言葉。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
幾久しく記念致したいと存じますによって、何卒どうか師匠のお名の一字をおもらい致したい
自分は決して浮きたる心でなく真面目まじめにこの少女を敬慕しておる、何卒どう貴所あなたも自分のため一臂いっぴの力を借して、老先生の方をうまく説いて貰いたい
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
初め植木屋夫婦が引越して来た時、井戸がないので何卒どうか水を汲ましてくれと大庭家に依頼たのみに来た。大庭の家ではそれは道理もっともなことだと承諾ゆるしてやった。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
よろしい! 何卒どう悉皆すっかり聴かしてもらいましょう。今度は僕の方からお願します。」
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
『イヤまつたく貴君あなたの物で御座ございます、けれども何卒どうまげわたくしたまはりたう御座ございます』
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
何卒どうぞ此処へでも御座おすわんなさいな。」
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
きますとも! 何卒どうかお話なさい。」
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)