“伝教大師”の読み方と例文
読み方割合
でんぎょうだいし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「彼は、叡山の山領を、ほしいままけずった。——伝教大師でんぎょうだいしこのかた、不可侵境ふかしんきょうの山則を、またわれわれの体面を、はずかしめ踏みにじった!」
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
定雄は歩きながらも、伝教大師でんぎょうだいしが都に近いこの地に本拠を定めて高野山の弘法こうぼうと対立したのは、伝教の負けだとふと思った。
比叡 (新字新仮名) / 横光利一(著)
二百の谷々をうずめ、三百の神輿みこしを埋め、三千の悪僧を埋めて、なお余りある葉裏に、三藐三菩提さまくさぼだいの仏達を埋め尽くして、森々しんしんと半空にそびゆるは、伝教大師でんぎょうだいし以来の杉である。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)