“仕末”の読み方と例文
読み方割合
しまつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いいの。あたしは、きちんと仕末しまついたします。はじめから覚悟していたことなのです。ほんとうに、もう。」変った声でつぶやいたので
姥捨 (新字新仮名) / 太宰治(著)
しかし、こういう身の中の持ちものを、せめて文章ででも仕末しまつしないうちは死に切れないと思った。机の前で、よよと楽しく泣きれた。
桃のある風景 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
馬鹿らしい独言ひとりごとを云って机の上にらばった原稿紙かみふるペンをながめて、誰か人が来て今の此の私の気持を仕末しまつをつけて呉れたらよかろうと思う。
秋風 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)