今日明日きょうあす)” の例文
今日明日きょうあすとみっちり刈れば明後日あさっては早じまいの刈り上げになる。刈り上げの祝いは何がよかろ、省作お前は無論餅だなア」
隣の嫁 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
私は今年ことし三十九になる。人世じんせい五十が通相場とおりそうばなら、まだ今日明日きょうあす穴へ入ろうとも思わぬが、しかし未来は長いようでも短いものだ。過去って了えば実に呆気あッけない。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
兄に頼めば今日明日きょうあすにもかたがつくものと、思い込んでいたのに、何日いつまでもらちが明かないのみか、まだ先方へ出かけてもくれないので、だいぶ不平になったのである。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そのうちだんだんにからだよわって、今日明日きょうあすれないようなむずかしい容体ようだいになりました。
くらげのお使い (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
実はわたしの方からその事についてとくと御相談もしたいと思っていたところで——はじめも外交官になるとか、ならんとか云って騒いでいる最中だから、今日明日きょうあすと云う訳にも行かないですが、おそかれ
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)