“人麻呂”の読み方と例文
読み方割合
ひとまろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
文字は我々を征服する代りに、我々のために征服されました。私が昔知っていた土人に、かきもと人麻呂ひとまろと云う詩人があります。
神神の微笑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
(本を取り上げて開ける)……えゝと、(朗読)人麻呂ひとまろ。ぬばたまの黒髪山の山菅やますげに、小雨降りしき、しくしく思ほゆ。……ぬばたまのは枕言葉。
浮標 (新字旧仮名) / 三好十郎(著)
僕はああ云ふ風流をもてあそびたくない。僕の尊敬する東洋趣味は、(前の東洋種と混合してはいけない)人麻呂ひとまろの歌を生み、玉畹ぎよくゑんの蘭を生み、芭蕉ばせをの句を生んだ精神である。
東西問答 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)