事細ことこまか)” の例文
滔々とうとうたる濁水どろみず社会にチト変人のように窮屈なようにあるが、ればとて実際浮気うわき花柳談かりゅうだんうことは大抵たいてい事細ことこまかしって居る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
今は叔父の心配を弛める事に事細ことこまかに語って了った、叔父は安堵の胸を撫で
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
そのくせ私は能く事情をしって居る。誠に事細ことこまかに知て居るそのけは、小本こほんなんぞ読むにも及ばず、近く朋友共が馬鹿話に浮かれて饒舌しゃべるのを、だまっきいて居れば容易に分る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)