丹那たんな)” の例文
「ええ、お出迎えにこれまでまいりましたのは、丹那たんな田代たしろ軽井沢かるいざわはた神益かみます浮橋うきばし長崎ながさき、七ヶ村の者十一名にござりまする」
丹那山の怪 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
東京から大阪まで汽車でゆくのに、丹那たんなトンネルは避けることができるが、大井川や天竜川てんりゅうがわの鉄橋を避けることはできない。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
丹那たんなトンネルを過ぎた頃に薄目をあき、静岡辺でとつぜん“乗っていること”に気づく
二月は、伊豆の古奈こなへ行った。丹那たんなトンネルは初めてなので、熱海あたみを出るときから嬉しくて仕方がなかった。八分位かかると聞いたけれども、随分ながいトンネルのような気がした。
生活 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
僕はそのあとからおくれまいとついていく、そこにはすでに、丹那たんなトンネルのようなりっぱなトンネルが出来ていて、あかるい電灯が足許あしもとを照らしているので、すこしも危険なおもいをしなくてすんだ。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)