中座なかざ)” の例文
そうして車座をつくって、まん中に中座なかざを勤める人が御幣を持って坐ると、先達がその中座の前に坐る。
木曾御岳の話 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
行者や中座なかざに引率されて来る諸国の講中が、吹き立てる法螺ほらの貝の音と共に、この谷間に活気をそそぎ入れる夏季の光景は見せたいようだ、と言って見せるのもまた主人だ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
種々いのッテ護摩ヲタイテカラ、女ノ中座なかざニ幣束ヲ持タセテ神イサメヲシテ、少シ過ギルト、女ガ口バシリデ、今日ハ六ノ大目、当リハ何番ノ何番ト云ウ故、一同ガ嬉シガッタ
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
中座なかざ。出し物は、「勧進帳かんじんちょう」「歌行燈うたあんどん」「紅葉狩もみじがり」。
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
この中座なかざのいうことをいていた。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)