与謝野よさの)” の例文
○正誤 前々号墨汁一滴にある人に聞けるまま雑誌『明星』廃刊のよし記したるに、廃刊にあらず、只今印刷中なり、と与謝野よさの氏より通知ありたり。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
そして原稿稼ぎをする文士仲間でこれだけの家賃を払つてゐるのは、与謝野よさの寛君と自分とだけだと言つて自慢してゐる。
松居松葉、笹川臨風、小山内薫おさないかおる、水野葉舟、木下杢太郎もくたろう与謝野よさの寛、倉田百三、ちょっと思い出しきれない程である。
冬柏とうはく』の昭和五年十月号の消息欄に、賀古鶴所かこつるど氏が与謝野よさの氏にてた、次のような手紙が出ています。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
四五年前の与謝野よさの家の歌会うたかいの時、その座のクインであった晶子あきこ夫人が、着座ちゃくざしばらくにして、上躯じょうたいを左方に退ひざを曲げてその下から一脚ひとあしを曲げて右方へ出されました。
女性の不平とよろこび (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
与謝野よさの鉄幹はじめ新詩社の同人総出演で、新しい芝居をやってみせる」
胡堂百話 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
はじめは談判不調(もっと与謝野よさの君との間の略式の話について)
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
耳が遠いといえば尾崎行雄おざきゆきお氏が与謝野よさのさんの歌会へお出になって、いつも聴音器(イヤホーン)を卓に置いていられたお姿を思出すので、私も使って見ましたが、工合よくまいりません。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)