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不興
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ふきょう
ふりがな文庫
“
不興
(
ふきょう
)” の例文
娘は父親にいえば
不興
(
ふきょう
)
を
蒙
(
こうむ
)
るのを知っていたが、病気の経過が思わしくないので、思い余って
密
(
ひそか
)
にA夫人に手紙を出したのであった。
緑衣の女
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
「それには、
時節
(
じせつ
)
がわるい。そんなことがわからなくてどうする。」と、
父親
(
ちちおや
)
は、
不興
(
ふきょう
)
げにいって、かえって、
賢吉
(
けんきち
)
は、しかられたのであります。
僕のかきの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「登城を許せば、その方が、一門衆の
不興
(
ふきょう
)
をうける事も、修理は、よう存じているが、思うて見い。修理は一門衆はもとより、
家来
(
けらい
)
にも見離された乱心者じゃ。」
忠義
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
エ、ペンペン草で
一盃
(
いっぱい
)
飲まされたのですか、と自分が思わず
呆
(
あき
)
れて
不興
(
ふきょう
)
して言うと、いいサ、
粥
(
かゆ
)
じゃあ一番いきな色を見せるという
憎
(
にく
)
くもないものだから、と股引氏はいよいよ人を
茶
(
ちゃ
)
にしている。
野道
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
秀次は、
長久手
(
ながくて
)
の合戦にやぶれて後、秀吉の
不興
(
ふきょう
)
をうけて
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
狂言は、それから、すっぱが出て、与六を
欺
(
だま
)
し、与六が帰って、大名の
不興
(
ふきょう
)
を
蒙
(
こうむ
)
る所で
完
(
おわ
)
った。鳴物は、三味線のない芝居の
囃
(
はや
)
しと能の囃しとを、一つにしたようなものである。
野呂松人形
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“不興”の意味
《名詞》
不興(ふきょう、稀:ぶきょう)
興がさめること。
機嫌を損ねること。機嫌が悪いこと。
(出典:Wiktionary)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
興
常用漢字
小5
部首:⾅
16画
“不興”で始まる語句
不興気
不興氣