“ふきょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
不興60.0%
布教20.0%
不況10.0%
巫峡10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それには、時節じせつがわるい。そんなことがわからなくてどうする。」と、父親ちちおやは、不興ふきょうげにいって、かえって、賢吉けんきちは、しかられたのであります。
僕のかきの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
余はもとより詩人を職業にしておらんから、王維おうい淵明えんめい境界きょうがいを今の世に布教ふきょうして広げようと云う心掛も何もない。ただ自分にはこう云う感興が演芸会よりも舞踏会よりも薬になるように思われる。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そんなことを、岬の子どもらはだれも知らない。ただ彼らの頭にこびりついているのは、不況ふきょうということだけであった。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
世の中の不況ふきょうは父の仕事にもたたって、大工だいくの父が、仕事のない日は、草とりの日ようにまでいっているほどだから、弁当箱一つでもなかなか買えないこともわかっていた。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
連戦連勝の蜀軍は、巫峡ふきょう建平けんぺい夷陵いりょうにわたる七十余里の戦線を堅持して、章武二年の正月を迎えた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)