“上滑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うわすべ66.7%
うはすべ11.1%
うわすべり11.1%
うわず11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ブラームスには上滑うわすべりな情熱もなく、はなやかさも、誇らしさもない代り、やぼったいばかりの重厚さと、落ち着き払った深さとがあり
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
彼は今日迄如何なる職業にも興味を有つてゐなかつた結果として、如何なる職業を想ひうかべて見ても、たゞ其上そのうへ上滑うはすべりにすべつて行く丈で、なかみ込んで内部から考へる事は到底出来なかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
はじめさんは、いつ奥さんを御貰いなさるおつもりなんでしょう」と話しだけは上滑うわすべりをして前へ進む。糸子は返事をする前に顔をげて藤尾を見た。戦争はだんだん始まって来る。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
黒吉の声も、上滑うわずって、かすれていた。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)