三俣みつまた)” の例文
その三国峠を越え、浅貝、三俣みつまたから神立村かんだちむらへ下りると、もう越後新田党の領土になる。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たふげうちこし四里山径やまみち隆崛りうくつして数武すぶ平坦へいたんの路をふま浅貝あさかひといふえき宿やどなほ二居嶺ふたゐたふげ(二リ半)をこえ三俣みつまたといふ山駅さんえきに宿し、芝原嶺しばはらたふげを下り湯沢ゆさはいたらんとするみちにてはるか一楹いちえい茶店さてんを見る。
わっちどもは三俣みつまたまで帰るものですが、もっとも駕籠は一挺いっちょうしか有りませんが、お寒うござんすから、奥様ばかりおめしになったら如何いかゞでござんす、二居ふたいまで二里八丁、いくらでも宜しゅうございます
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
たふげうちこし四里山径やまみち隆崛りうくつして数武すぶ平坦へいたんの路をふま浅貝あさかひといふえき宿やどなほ二居嶺ふたゐたふげ(二リ半)をこえ三俣みつまたといふ山駅さんえきに宿し、芝原嶺しばはらたふげを下り湯沢ゆさはいたらんとするみちにてはるか一楹いちえい茶店さてんを見る。
二居ヶ峰の中の峰より二里半、三俣みつまたという処まで来ますると、宿しゅくはずれに少しばかり家はござりますが、いずれもかどの戸を閉切たてきって焚火たきびをして居ります様子、文治はその家の前に立ちまして
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)